このうち、「中小企業の成長経営の実現に向けた研究会 中間報告書」では、外需獲得、地域経済牽引や賃上げに特に大きな役割を果たす「100億企業(売上高100億円以上など中堅企業クラスに成長する中小企業)」に注目し、実際の成長企業の事例等から、中小企業の飛躍的成長のパターンを整理しています。
中堅企業クラスに成長する中小企業に対する行政(経済産業省)の注目は、今年の中小企業白書でも確認できます。白書の第1部第3章「中小企業の実態に関する構造分析」では、一企業当たりの売上高と設備投資額の推移について、2009年比の増減率を企業規模別に分析した結果として、2015年以降連続して、売上高、設備投資額の両指標とも、中堅企業(資本金1億円以上10億円未満の企業)が中小企業、大企業を上回っていることを示したうえで、包摂的成長の実現には、売上高や設備投資の伸びが大きい地方圏の中堅・中核企業が成長・発展し、地方圏の経済成長や雇用の創出につなげることが重要であると考えられる、と指摘していました。
(「包括的成長」とは、「貧困解消や格差是正等を通じて『誰一人取り残さない』社会の実現に向けて、収入及び機会の格差を解消する方策を取ることで、結果としての国全体の経済成長を実現すること」で、経済産業政策では、「機会の格差(事前分配の格差)の解消を通じた経済成長の実現を特に重視する」としている)